明けましておめでとうございます。今年も健康でハッピーな1年になりますように^^


by ravikichi
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

PICCCO


PICCOとは…。

「プルシオン メディカル システムズ社

循環動態モニター ピコプラス

連続心拍出量だけではなく、肺血管外水分量(EVLW)等も

測定できる循環動態モニター」

です。

まずCVを留置して、ソケイ部からPICCOカテーテルを留置します。

あとはモニターとつなぐだけ。って簡単にまとめすぎかな(笑)

東機貿さんのサイトから引用させていただくと…

「測定機器類のセッティング

測定方法としては心腔内にはカテーテルを入れず、サーミスタ付きの専用
カテーテル(PCCOカテーテルキットⅡ)を中心に近い太い動脈(大腿動脈、
上腕動脈等)に留置し、このカテーテルに圧測定用の専用圧トランスデューサー
(PCCOモニタリングキット)を接続します。
これは継続的な観血的動脈圧測定ラインとして使用可能です。
更に初期キャリブレーション及び容量測定の為に、輸液用に留置してある
中心静脈カテーテルに温度センサハウジングを取り付け、そこから生理食塩
水を注入することにより熱希釈測定を行います。
そこで得られる熱希釈曲線を元に心拍出量を測定、血圧波形との相関関係を
決定し、それ以降は圧波形解析することでBeat-to-Beatの連続心拍出量を
得ることができます。
更に得られた熱希釈曲線を解析することにより前述したGEDVやEVLWといった
容量情報を得ることもできます。
また、前述したとおり心腔内にはカテーテルを入れず、使用する最小サイズの
カテーテルが3Frのため小児(3kg程度)への適用が可能なことも特徴の一つと
なっています。」

ということです(笑)

さらに

「経動脈的熱希釈法

ピコプラスが採用している経動脈的熱希釈法は、中心静脈から注入された
注入液による温度変化を肺経由し、動脈で熱希釈曲線を得る方式です。
この測定結果を圧波形解析法のキャリブレーションに用いると同時に、循環
動態の観察に優れた指標となるGEDV、EVLWといった容量情報を併せて
提供します。肺動脈カテーテルを使用している際には患者体液量管理には
ウエッジプレッシャーからの類推をもとにしてきた背景がありますが、圧力情報
と心臓前負荷指標との間には相関性が見られず体液量管理指標には適して
いないことが指摘されています。
一方ピコプラスが提供するGEDVは、心臓前負荷指標との相関性が高く
輸液管理を補助するパラメーターであるといえます。
またEVLWは肺水腫の状態に関連性を持つパラメーターであり、輸液呼吸管理
に重要な指標といえます。
今までは、肺水腫の状態の判断には肺動脈カテーテルを使用してウエッジ
プレッシャーなどの圧情報をもとに判断を行ってきた背景がありますが、
ICUでの患者管理において、圧を元に行った場合とEVLWを元にして行った
場合とを比較した結果、圧管理よりも水分量管理を行った方がICU、機械換気
期間の短縮につながるという優位性も指摘されています。
EVLWとピコプラスで計算できる肺血管血液容量(Pulmonary Blood
Volume: 以下PBV)との比を見ることにより、肺内においてどの程度の水分量が
血中から肺間質へ移行しているのかを示す肺血管透過性係数
(Pulmonary Vascular Permeability Index: 以下PVPI)が求められます。
これにより肺水腫が左心不全等による胸腔内血液容量の過多によるものなのか、
敗血症やARDS等により肺血管の透過性が亢進したことが原因なのかを類推する
ことができます。」

なのです!!

PICCCO_f0026755_13455549.gif
PICCCO_f0026755_13461074.gif


スワンガンツのように留置時の操作が難しくなく侵襲も少ないということで、
うちのセンターでも頻繁に使用されています。

おまけにPICCOは動脈に留置されるためAラインとしても使えて便利なんですよね^^

ただ、ソケイ部に留置するため、陰部に近く感染のリスクがあることと、体動が制限される
ことが難点かな。

でもショック状態の患者さんの全身管理にはとっても有用なものだと思います。
by ravikichi | 2009-07-07 13:59 | 仕事